こんにちは。
パーソナルトレーナーのKOJIです。先日、以前の職場の先輩方とお食事をさせていただく機会があり
久々に医療機器系販売のお仕事時代のことを思いださせていただきました。
お世話になった皆様には、本当に感謝しています。
最先端の医療に触れることによりトレーナーのお仕事だけでは理解できなかったことを
多く学ばせていただきました。そのことは、今の復帰したトレーナーの仕事に大いに
役立っております。(文献やデータ閲覧の癖も良い意味で身についてしまっています。)
私は、主に心臓手術系のデバイス(器具)や機器、インプラント製品を
扱わせていただいた時期が多かったのですが、医療機器の営業を始めた25年前から
まだまだ心臓・血管系の疾患患者様は、減ることがなく増えていらっしゃるようです。
出生数と人口は、減少傾向ですが、心疾患症例(患者様)は、
毎年、増加していることに驚きを隠しえない部分もあります。
個人的には、今も昔も健康志向が浸透しないことに健康産業としての努力不足を感じます。
ご参考までに症例数増加の資料として勉強させていただいたデータは、
(先天性の疾患と後天性の疾患の詳細までは記載されていませんでしたが、)
誰でも閲覧できる報告として貴重なデータを集約して公表されているものを
拝読させていただいたおり、日本国内の病院や医師の先生方の賢明な
努力でとても正確なデータとして公表いただいているもので感謝をしております。
※私が閲覧させていただいたデータですが、日本国内の症例の詳細に関して
日本循環器学会様が毎年アップデートして報告(パブリック)してくださっている
ものを拝読させていただいております。
ご興味のある方は、下記のリンクをご参照ください。
- 日本循環器学会 2024 年循環器疾患診療実態調査報告書 -
https://www.j-circ.or.jp/jittai_chosa/media/jittai_chosa2024web.pdf
そして、長く携わらせていただいた心臓手術製品に関する手術に興味がわいてしまうので
心臓弁膜症(特に大動脈弁)の手術件数を(毎年)確認してしまうのですが…。
2024年では、経皮的に行われる経カテーテル的大動脈
弁植込み術で14,866例。
外科治療の弁膜症手術としておこなわれる弁置換術は、17,207例行われています。
内科的・外科的治療の合計症例数は、毎年減ることもなく常に増加しているようです。
救命率も確認できるのですが、医師の先生や関係者の方の技術の高さを再確認できる
ものであり、高度な医療を受けることができる日本人で本当によかったと痛感します。
※詳細は、公表されている上記のサイトからご確認いただけます。
ちなみに、救命率を高く維持していただいている
大動脈弁置換というそれぞれの手術にかかるコストですが、
いくらぐらいのコストがかかると思われますでしょうか?
少しざっくりとした説明となってしまいますが、
病院の手術室事情やDr.の手技よって多少のコストに差はありますが、
1症例当たりの保険適応として(国に)請求できる手術費用というのは
どの病院も概ね同じ金額に近いものとなります。
というのも、手術で使用される製品に関しては、
厚生労働省から認可を受けた製品しか使用(保険請求)できない現状があります。
そして、手術手技としての診療報酬点数も規定されているため
国への保険請求の総額は、どの病院もおおよそ同じようなレセプトとなり
同じような請求金額となる仕組みとなっているためです。
また、使用される製品に関してですが、安全性の担保され認可された製品のみが
公定価格(特定保険医療材料の保険償還価格製品)を獲得しており
手術手技と使用製品の整合性のあったものが手術において使用されています。
どの病院も手術と手技によって規定された診療報酬の枠内で
保険請求できる製品(種類)を使用しますので
手術終了後に作成される使用製品リストを比較してもあまり差が出ることもなく
病院ごとの手術手技によるバラツキも少ないため、
主体として保険請求するものが概ね同じとなってくるのです。
患者様によって使用する薬剤の量やサポート的に必要な処置もでてくるため
どの病院もすべて同じ請求金額となるわけではありませんが、
概ね計算上は、差が出ないためおおよその金額が算定できるものとなります。
(ただし、どの病院も手術で利益が獲得できている現状でなはいようで…。
手術によっては、病院が赤字状態で行うことがあるのも現状のようです。)
ということで、手術のみにかかったコストでの話となりますが、
心臓の大動脈弁を交換するとなると以下のようになるようです。
経カテーテル的大動脈 弁植込み術 約¥5,000,000~¥6,000,000
外科治療での弁膜症弁置換術 約¥3,000,000~¥3,900,000
参考資料
・https://kaken.nii.ac.jp/ja/file/KAKENHI-PROJECT-18K08764/18K08764seika.pdf
・https://doctorblackjack.net/blog/167/
最新の価格表から算出をしていない点と手術以外にかかるコストを加味したもの
ではないので、概算的となり、手術コストのメリット・デメリットというものではなく
病院で大動脈弁の手術を受ける状況になると単純にそれぐらいかかるということです。
ただし、日本には、高額医療費と医療費控除制度というものがありますので
個人が自費で支払う金額は、少額で限られた金額となります。(国民皆保険に感謝です。)
そして、日本循環器学会様が報告してくださっている手術件数から算出すると
経カテーテル的大動脈 弁植込み術 1例 約¥5,000,000×14,866例=¥74,330,000,000
外科治療での弁膜症弁置換術 1例 約¥3,000,000×17,207例=¥51,621,000,000
結果として、2024年の大動脈弁での手術にかかった費用は、¥125,951,000,000
となるわけです。
心臓にある4つの弁のうちの一つ(とても重要ですが)の手術のみにおいて
かかる費用だけでも約1259億の費用がかかっているということになります。
これは、一つの手術においての単純計算ですから、すべての病院で
対応していただいているすべての症例の総額となると…。
気が遠くなるような金額を税金で賄っていることになります。
それでは、患者様が増えれば増えるほど税金も上がってしまいますね…。
(これ以上の税金負担は、困ってしまいますが…。)
そういった日本の健康事情もあり
わたくしたちトレーナーやインストラクターは、
多くのみなさまに健康になっていただいて
「病院に行かなくてもよいからだ」を提供することに
邁進していかなければならない!と痛感します。
進化する医療も素晴らしい。
そして、病気にならない努力をする人も素晴らしい(素敵!)。
私自身は、お世話になった全国の病院で働くみなさまの負担を少しでも軽減し
健康を目指すみなさまのサポートを行うことで
健康寿命をのばして(税金の無駄遣い?を軽減する)
作業が業務として引き続き行えればいいなと考えています。
私の恩師であるTさんの言われていた
「病気を治すをサポートするだけではなく、病気にならないをサポートする」
につながっていれば いいな と思いながら。
回想の割には、長文となってしまいましたが…
お付き合いいただきありがとうございました。
また、たびたび、昔のお仕事の話も忘れないうちに書き込んでいきたいと思います。