こんにちは。
パーソナルトレーナーのKOJIです。
前回のつぶやきで「大動脈弁手術の費用お話」を紹介させていただきましたが
そもそも、大動脈弁の病気ってどんな病気?
手術の方法(術式・手技)で書いてあった
経カテーテル的大動脈 弁植込み術
外科治療の弁膜症手術(大動脈弁置換術)
って、どんな手術なの?
との声もいただいたので…。
しつこくならない程度にお話をさせていただこうと思います。
とりあえず、今回は、心臓に関してのつぶやきです。
私が現在のトレーナーに復職する前に
20数年と長い間お仕事で携わらていただいた心臓のお仕事のからのお話ですが。
心臓の機能をはたせなくなった部分(部位)を
同じ機能で動くことのできるものに交換をするといった手術に関する製品を
(割と長く)販売させていただいておりました。
また、機能を代替えする製品(人工弁、等)をインプラント(交換)する際に
外科的な手術が必要となることもあるのですが、
その手術を安全に行うために心臓を停止させる必要があるため
心臓と肺の機能の代替えとして機能を補うための生命維持装置や
手術中に出血した自己の血液を無駄にしないように安全に患者様に返還する装置、
手術中のモニタリング機器、手術中の機器の自動記録装置、…等々
という様々な機器類も多種多様に販売させていただいた経験を持ち合わせております。
(カテーテル室や手術室をつくる等のお仕事にも携わらせていた経験もあります ! )
そんな私が心臓に関して割とざっくりで説明させていただきます。
説明不足(中途半端に細かい?)の部分もあると思いますので
医学的説明や詳細な機能、高尚な説明に関しては、ぜひ、専門サイトをご参照ください。
先ず、心臓手術の一つである(心臓)人工弁置換に関してご理解いただくために
拒絶されそうな 心臓の機能と構造 から少しばかり つぶやかせていただきます。
心臓には弁があるのですが、
その弁が必要な機能をはたせなくなってしまったので
人工(機械的、ブタさんや牛さんの生体組織、等)の材料で作った弁に入れかえて
再度機能をはたせるようにしようという手術が人工弁置換術と呼ばれるものです。
近年は、外科的に(胸を開いて)おこなうものと
経皮的に血管からカテーテル的に行うものが一般的になってきていると言えます。
経皮的な手技は、比較的にみて最近に確立された手技と考えますが
外科的な手術に関しては、長期の手術の歴史とインプラント成績も
数多く持ちあわせており長期の遠隔成績の報告も様々な学会等から多く発表されています。
どちらも確立された手術手技となっていますが、適応やリスクに関しては
メリット・デメリットを専門の医師の先生のご説明をご確認してただく必要があります。
(循環器の先生と心臓外科の先生の両先生から
適切にご意見やご説明を受ける機会があれば、とっても安心できますね。)
そこで、そもそもの「心臓って?」のお話ですが、
心臓という組織は、全身に血液を送るポンプのような役割をしている臓器です。
ゆえに、心臓が動いていない = 血液が流れてこないので細胞の維持活動ができない
ということにつながります。
ちなみに、心臓の機能としての一般的な成人の基準値(参考値)ですが
1回の拍出量が約40~100㎖、
1分間の心拍数が約60~90回/分と言われています。
つまり、私たちの心臓は、生きているかぎり 1分間に約5~7ℓの血液を。
1日に約7,200~10,000ℓの血液を体中に流し続けてくれている臓器であり
生命維持活動にとって 最も大切な臓器 であるということになります。
また、心臓の組織である細胞に関してですが、
筋肉の組織と同じ横紋筋と呼ばれる細胞で構成されています。
しかしながら、脚や腕などのコントロールできる筋肉とは違い
不随意筋 とよばれる独特の特徴を持ち合わせており
自分の意志で動きをコントロールできるものではない組織になります。
なお、心臓の収縮(どっくん、どっくん、… )する動きに関してですが
心臓内で部位ごとに順番に送られる電気の信号を通じて収縮を繰り返しており
1日に約10万回以上の拍動を産まれてから死ぬまでずっと続けてくれています。
(体格差や年齢などの個人差がありますので 記載している数値はあくまで目安となります。
個々の血圧や心拍数、体が感じる動機、息切れ、等が気になる方は、
定期的に病院で検査を受けておきましょう。定期的な健康診断は、とても大切です。)
そして、一度も止まることなく心臓から全身に送り続けている血液中には、
臓器や細胞で必要な栄養素(&酸素)類が含まれています。
体中のすべての細胞が活動するたために必要なエネルギーや
細胞維持のために必要な構成要素を24時間止まることなく
ずっと流し続けてくれています。
私たちを含めて、生物として生きるということは、
心臓によって血液によるエネルギー供給の流れを
止めることなく送り続けることなのです。
仮に、細胞への血液供給が滞ったり、送る必要のある血液量が不足することがあると
細胞や臓器は、活動や機能が維持できなくなり死滅(壊死)してしまいます。
生きるということに対して心臓は、本当に直結する大切な臓器なんですね。
ただ、心臓(と肺)に関しては、運動をすることによって
機能を維持したり、悪くなってきた機能を改善することにもつながるので
未来への希望をもって予防の特効薬?となる運動を楽しんでいただきたいものです。
少し、心臓から話が脱線しかけましたので本筋に戻して
心臓の説明の補足として心臓から全身、全身から心臓への血液供給の流れを。
先ず、心臓から全身に血液供給を行っているパイプラインの役割として
血管がありますが、全身にはりめぐらされており
基本的には、血管も臓器の扱いとして考えられています。
(血管の話は、またいつの日か…。に。)
そして、心臓から血液が送られる側の血管が動脈
全身の細胞や臓器から心臓に戻る側の血管が静脈とよばれています。
気が付かれた方もいらっしゃると思いますが、
皮膚の上からで身に見える なんとなく 赤い血管 と 青い血管
ということで区別されているわけではないのです。
なお、静脈と動脈の色が違って見えるのは、
流れている血液の成分にあるヘモグロビンの
酸素と二酸化炭素の含んでいる量によって色が違って見えるため
血管の色が違って見えてしまうだけなのです。
(細かく言えば、血管の機能的な違いも多々ありますが、
血管としての見えかたによる色的な区別による識別ではないのです。)
実際の血流の流れのご説明の前に注釈として中学校で習った知識のおさらいを少し。
心臓の構造として心臓に戻ってきた血液は、
4つに区切られた部屋を順次通過して全身に送られていきます。
右心房・右心室・左心房・左心室の4つの部屋があるのですが
全身へ送るポンプの機能として働くのが心臓の左側にある左心室であり
大動脈を介して心臓から全身に送り出す前の
最後の仕切り(弁)として 大動脈弁 が存在しています。
なお、心臓の4つの部屋を流れていく途中の血流の流れの過程で
血流の通り道として心臓と肺がつながっているため
心肺 としてまとめて表記されることもありますが、
体にとって必要な機能を有する循環過程となります。
そして、なぜ 4つも部屋が必要であったかと言うと
肺で血液中の赤血球と結びついている二酸化炭素と酸素の交換を行うのですが
肺でガス交換をする前の血液とガス交換の終わった後の血液が
混ざらないようにするために心臓の中を通る順番にあわせて
区分けをするために4つの部屋に区切られている構造をしています。
ちなみに、体の中の血液の流れをことばで おおざっぱ に説明をすると
下記のようになります。
全身の血液は、それぞれの臓器や組織にエネルギー供給を行った後に
静脈を通じて心臓に向かって戻ってきます。
戻ってきた血液は、上大静脈(頭側)と下大静脈(体側)から右心房に。
右心房から三尖弁を通過して右心室に。
右心室から肺動脈(肺動脈弁)を通過して肺に。
肺でガス交換(二酸化炭素と酸素の入れ替え)を行った後に
肺静脈を通過して左心房に。
左心房から僧帽弁を通過して左心室へ。
左心室から大動脈弁を通過して全身(心臓を含む)へ。
補足ですが、大動脈弁の通過(閉塞)時に
冠動脈(心臓に血液を送る血管)にも血液が供給されます。
大動脈弁が閉まったときに冠動脈に血液が流れ込む仕組みとなっているのですが、
この冠動脈に血液が流れなくなる(狭窄と閉塞)疾患も
心疾患のなかで非常に多い疾患の一つとなります。
心臓と血液の流れに関してご説明をつぶやかせていただきましたが
一度は、学校の授業で習ったことをおもいだしていただけましたら幸いです。
(ざっくりとした説明となり誠に恐縮ですが、こんな感じです。)
ご参考までに、こちらのサイトの説明がわかりやすくイメージも掲載してくださっています。
ご興味のある方は、ご参照ください。
https://www.shinfuzen.com/patient/heart-failure/heart-works/
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000057147.pdf
以上が、心臓の構造と心臓の働きとしての血流の流れとなりますが
その中でも全身に送る直前にある弁の大動脈弁は、とても重要な役割を担っており
この弁の機能が悪くなると心臓へのエネルギー供給(冠動脈を通じて行われます)も
難しくなってしまうだけでなく心臓の機能も低下させてしまいます。
加齢には勝てないと言われますが、
病気にならないように注意をして快活な健康寿命を全うする生活を送っていきたいですね。
今後のネタフリの一つとしてですが、
弁の機能不全(動きがわるくなる)としての状態に対して少し触れておきます。
大きく分けると
狭窄(流路が狭くなる)と
閉鎖不全(弁が閉まらない)の二つに分けられます。
様々な治療法と様々なデバイスがあり、
正しい情報もつぶやくことができれば、いいなと。
症状の発生する理由や治療方法(比較的最新の治療)の違いに関しても
機会があれば、ご紹介したいと思いますが、
法に触れない程度に…。
取り急ぎ、今回のつぶやきの締めとして。
手術が必要になる状態になる前に
楽しく運動と健康を推奨するトレーナーの一人として
予防や改善の効果も期待できると考えられていることについてご紹介させていただきます。
心臓弁膜症と呼ばれる症状は、
加齢や原因にかかわらず血圧の上昇や動脈硬化の進行で状態が悪化すると言われています。
ただし、機能不全の症状が顕著になると
生活習慣の改善だけでは 完全な治癒に結びつきにくいので
循環器内科や心臓外科の先生がたの提案してくださる処置や手術を受けることとなります。
(詳しくは、心臓弁膜症のサイトもご参照ください。 https://www.benmakusho.jp/ )
そのため、生活習慣として6つの項目を意識していただくことで
予防効果の期待できることをご紹介させていただきますので
ぜひ、日常生活で気を付けてみてください。
・塩分の多い食事を控える
・過剰にカロリーを摂取しすぎず、適切な摂取カロリーを意識する
・過度の飲酒をひかえる
・適正体重を維持する
・禁煙(受動喫煙も含めてご注意いただければ、ベストです!)
・適度な運動習慣を持ち、継続的に運動を続ける(無理しすぎない程度に!)
最後に。
適度な運動習慣に関しては、我々トレーナーにお気軽にご相談ください。
希望的観測かもしれませんが。
手術数が減少して少しずつでも医療費が抑制されれば …
徴収される税金もいつかは下がるかも? ですかね。
長文へのお付き合い有り難うございました。
0 件のコメント:
コメントを投稿